観光の語源はその土地(国)の「光を観ること」だと言われています。その土地の光とは、その土地のいいところや素敵なところということですね。
しかし最近の観光は
光を観る従来の観光だけではなくなってきていることにお気づきですか?
観光客は従来の観光だけでは物足りなさを感じ、新しいものを求めています。
▽この記事の目次▽
最近の観光に必要な新しいものと必要な理由
観光客のあなたは最近の観光に満足していますか?
そもそも観光って何をすることでしょうか?
新しい観光の話をする前に従来の観光について考えてみましょう。
そもそも観光って何すること?
従来の観光とは
例えば
お城を見たり、お寺や神社を参拝したり
博物館や美術館に行く。
また
渓谷や山、海岸や川など美しい風景に触れることもあります。
こんな感じでしょうか?
その土地の歴史や自然に触れ、学び、
魅力に触れて感動したり
その地域の暮らしを垣間見ることもできます。
必要な新しいもの
このように従来の観光でも感動や学びはたくさんあります。
しかしそれだけでは最近の観光客は満足しないし、これからの観光にはもっと新しいものが必要です。
言い換えると新しい観光コンテンツが必要なんです。
例えば
今までは観光としては扱われてなかった観光スポットや観光施設、穴場の場所。
ご当地グルメなどこれまでなかった観光素材。
観光素材と観光素材を組み合わせた新しい観光プラン。新しいアクティビティや体験などです。
ただ寺社仏閣や観光施設、海岸や渓谷美を見て回るだけでなく、そこに少し工夫が必要です。
観光客の満足度アップと観光産業の発展
ではなぜ新しい観光コンテンツが必要なのでしょうか?まずは観光産業の発展について…
観光消費額と長期滞在
まずは観光消費額への影響です。
観光コンテンツは観光の消費額に影響します。高付加価値な観光コンテンツはさらに消費額のアップになります。ただ観光施設を回遊するだけではなく、観光プランやアクティビティがあると観光客は「せっかくだから…」といろいろなプランに参加したくなります。
さらに従来の観光コンテンツではなく、なにか付加価値をつけてより魅力的なコンテンツにすることで、体験してみよう、入場してみよう、食べてみようとさらに思ってもらえます。
次の論点として長期滞在のためです。
観光客が長期滞在すると観光消費額は増えます。観光消費額の多くを占めるのが宿泊です。長期滞在するにはどうしたって宿泊代や食事代がかかりますから、長期滞在が増えることは観光消費額のアップにもつながります。
ではここで、あなたが旅先で長期滞在することを想像してみてください。楽しみが少ないところで長期滞在したいと思いますか?
宿でただぼんやりしていたいんだ、山にこもりたいんだという方もいるかもしれませんが(^_^;)
長期間その地域にいても楽しめる観光コンテンツがあると長期滞在したくなります。コンテンツが多種多様だと自分の好みのものを選べるし、今日はこれ、明日はそれ…というように選択肢の幅も広がります。
その地域全体を回遊する仕掛けやゆったりできる仕組みも必要でしょう。
観光で地方創生
次に地域活性化について…
地方創生のためのアプローチはいろいろあります。
移住の促進、雇用の創出、教育や子育て体制の充実、産業の発展・・・
そして、観光。
地方創生に取り組んでいる観光産業はたくさんあります。コロナ禍になってからさらに増えたなーという印象があります。コロナ禍により海外旅行には当分行けなさそうだから国内旅行に力を入れようという企業努力でしょう。
行きたくなる街へ、行きたくなる日本へ
地方創生はこれからの日本にとって必要なことだと思います。地方から元気になって日本全体が元気になるのが私の夢です。
魅力的な場所が日本にたくさんあって、多くの人があっちに行ったりこっちに行ったりしながら楽しめる日本。日本を数ヶ月かけて周遊旅行してどこに行っても飽きない日本。そんなふうになるのがいいなーと思います。
働き方や休み方の問題もありますが、日本人も外国人も日本の地方を回遊して楽しむことができるといいですよね。どの地方も潜在的魅力は持っていると私は思います。
自分が住んでいる街が魅力的になって、住んでいる人が誇れる街になるのが一番いいなと思います。
話が大きくなってしまいましたが
日本人でもその土地の人でもまだまだ知らない日本の魅力、その土地の魅力がたくさん眠っていると思います。また観光素材の組み合わせ方、ストーリーの作り方、特別感の出し方でもっともっと魅力をアップすることはできます。
新しい観光コンテンツはそのための手段だと思います。さっきも少し書きましたが、魅力的な観光コンテンツがあれば、その観光コンテンツを体験したい、行ってみたい、食べてみたいからその土地に行こうという観光動機にもなるはずです。
この好い循環がうまく回ることで、街そのものの魅力アップにつながるでしょう。
新しい観光コンテンツを開発しよう
新しい観光コンテンツが必要な理由おわかりいただけましたか?
では、あなたの街の新しい観光コンテンツを考えてみましょう。
と、そんなこと急に言われてもなかなか思いつかないですよね(^_^;)
新しいコンテンツが必要だということとその理由はわかったけど具体的にどういうコンテンツのことを言っているのだろう。どんな新しさが必要なのだろう
と思っている方もたくさんいることでしょう。
新しい観光のアイデア
ということで実際にある観光コンテンツを少しご紹介します。
観光コンテンツとは今まで観光していなかったような場所を観光地として誘客したり、ガイドやものづくりなどの体験も観光コンテンツになります。
具体的に最近私が見かけたのは
山の中でピザを作ったり、川遊びをしたり、ガイドさんと街の散策をしたり
地元の方から見たら、え、こんなのでお金もらっていいの?って思うかもしれませんが、観光客から見ると特別な体験になるというものはたくさんあるんです。
飲み屋のはしごプランとか薪割り体験といったものも見たことがあります。住んでる人からしたら当たり前の日常ですよね。けど、これが観光客には特別な非日常の体験なんです。こういった観光コンテンツもありなんです。
付加価値をつけて魅力アップ
次に観光コンテンツに付加価値をつけると魅力も消費額もアップします。
具体的にどういうことでしょうか?
付加価値とは例えば
滅多にできないこと、ココでしかできないことなどを観光コンテンツにつけるんです。
ちょっと付加価値がついていると観光客の嬉しさはなおさらで、少しくらい高くても特別感が嬉しいから楽しめちゃうんです。
例えば普段はとても混んでいる観光施設を人数限定で貸し切りにする。人数を限定にして貸し切りにするという付加価値をつけて、通常の入場料より高く設定する。これは実際にとある旅行会社で発売されていたプランです。
混んでいると、写真に人が入ってしまいきれいな写真が撮れないし、朝から整理券もらうために並ぶのも大変だし、それなら少しくらい高くても人数限定の貸し切りプランに予約しようとななるんです。並んでも入れない施設やお店ならなおさらで、確実に入れるという保証付きになるというわけです。もちろん人にもよりますが、そういうのにお金が払える時代なんです。
また
通常は許可が必要だけど、ツアーに参加した人は特別に体験できることを入れて体験ツアーやアクティビティにしてみる。
このツアーに参加することで特別に体験できる!と言うなら相場より少しくらい高くても参加することに価値があります。こちらは実際に私が参加したツアーでの体験談です。機会があったら紹介しますね。体験すると旅行の思い出が色濃くなりますよね!
などなど・・・そんなの思いつかないなーという方へ
新しい観光コンテンツ作りのアイデアの種をお伝えします。
観光は○○業とつながることができる
漁業、農業、林業・・・などの一次産業
工場などの二次産業
など他の産業とつながることができるるんです。
農業体験をしてみる、魚を釣る体験をする、捕った魚を食べてみる、工場見学、など。
しかもこういった一次産業や二次産業の見学や体験は学びも多いので、修学旅行や遠足などの教育旅行やお子さんとの家族旅行にぴったりです。
まずは観光客の気持ちを知ろう
そんなの知ってるよという方にも今一度思い出してみてほしいのが
観光客がどんなことで旅行を楽しいと思うか、ということです。
自分が住んでいる街や近くの街は、よく知っている気がして観光客が何にわくわくするのか気づかないものです。
今一度、旅行の魅力について考え、ご自身の街の魅力を発掘してみませんか?
住んでいるとなかなか気づかないけど実は誰かにとってはとても魅力的なことがそこにはあります。
キーワードはたくさんあります。
自然、癒やし、非日常…
なにも無いことを楽しめる人もいます。
〜私が思う旅行の魅力について書いた記事はこちら〜
あなたの町のウリを見つけるヒントになればうれしいです(^_^)b
あなたの街の新たな魅力を観光コンテンツにして売り出していきましょう。
まとめ
いかがでしたか?
この記事をざっくりまとめると
ただ観光スポットを回るだけの観光ではもう観光客は物足りない。
新しい観光コンテンツは
観光消費額アップにつながる
長期滞在へ誘導できる
魅力的なまちづくりにつながる
ので、新しい観光コンテンツが増えることは観光産業の発展につながります。
新しい観光コンテンツを作るには
自分の街の魅力を知ろう
旅行者の気持ちを知ろう
他の産業を巻き込もう
付加価値をつけよう
日本そのものが世界から見ても日本人にとっても
観光したくなるような魅力的な国になるといいなぁと思います。みなさんもびっくりするようなアイデアで観光で日本を元気にしていきましょう!