ここのところ、以前ほど
新型コロナウイルス感染症の新規感染者数に左右されることなく、旅行や外出をする方が増えているような気がします。
実際のところどうなんでしょう。
この記事では
2022年1月から3月までの観光産業にかかわる統計情報をまとめてみました。
▽この記事の目次▽
2022年1月〜3月はどんな時期だったか
2022年の1月から3月は、オミクロン株という新型コロナウイルスの変異株が感染拡大したことにより、感染症の第6波が拡大したと言われている時期です。
それにより緊急事態宣言こそ発令されなかったものの、まん延防止等重点措置が指定された地域がたくさんありました。
外国からの新規入国制限がまた強くなった時期でもあります。
この時期、みなさんはいかがお過ごしでしたか?
2022年1月~3月の統計情報
では、さっそく統計情報を見ていきましょう。
当ブログの観光産業の統計情報は、旅行者数、宿泊数、消費額を取り上げています。
参考までに
~2021年10月~12月までの統計情報~
年が明ける前は、外国でオミクロン株が広がり、日本でも感染が確認され
さて年が明けてどうなることやらと、どきどきしていましたね。
私のまわりでも
また外出自粛する日々が来るのかなぁとびくびくしている人が多くいたのを思い出します。
旅行者数
まずは旅行者数です。
今回から前年の2021年比も掲載していこうと思います。
日本人国内延べ旅行者数(2022年1月~3月)※速報値
宿泊 | 日帰り |
---|---|
3,388万人 (2019年同期比▲47.1% 2021年同期比+29.0%) |
2,752万人 (2019年同期比▲51.5% 2021年同期比+14.7%) |
2021年に比べて宿泊旅行が伸びたようですね。
というのも、2021年1月~3月は宿泊旅行をする方が極端に少なかったからでしょう。2021年1月~3月と言えば、緊急事態宣言が発令されていましたから、あの時と比べて大きく増えた、ということですね。
全体では2021年に比べて約2割強旅行者数は増えた、という結果でした。
とはいえ、全体では2019年に比べて半減ですね。まだまだ、です。
~2021年1月~3月の統計情報記事はこちら~
月別に見てみましょう。
〈月別旅行者数〉
旅行者数 (2021年同期比) |
宿泊 (2021年同期比) |
日帰り (2021年同期比) |
|
2,024万人 (+54.8%) |
1,231万人 (+76.4%) |
794万人 (+30.1%) |
|
1,363万人 (+10.3%) |
677万人 (+18.2%) |
687万人 ( +3.4%) |
|
2,753万人 (+10.9%) |
1,481万人 ( +9.1%) |
1,272万人 (+13.1%) |
いかに2021年1月の旅行者数が少なかったのかがわかりますね。2022年は反動増ということですね。
2022年は2月が思うように旅行者数は伸びなかったようです。これはオミクロン株の感染拡大が1月中旬から2月がもっとも大きかったものによるものでしょう。
そう言われてみれば、DDも2月は出かけることを極力控えていました。
3月は徐々に旅行に行く人が増えたなーと思っていましたが、その感覚通り旅行者数も持ち直してきたようです。
訪日外国人数(2021年11月~12月)(※%は2019年比)
20,682人 | ▲99.2% | |
12,084人 | ▲99.5% |
前回の記事でお伝えした2021年11月と12月の数字が推計から暫定に更新されましたので掲載します。
訪日外国人数(2022年1月~4月)
2019年比 |
2021年比 |
||
17,766人 | ▲99.3% |
▲61.8% |
|
16,719人 | ▲99.4% |
127.3% |
|
66,100人 | ▲97.6% | 438.4% | |
139,500人 | ▲95.2% | 1185.4% |
1月、2月はあいかわらず少ない数ですが
3月、4月と1日の入国者数の上限が引き上げられたこともあり、4月は約2年ぶりに10万人を超えたそうです。
観光目的の訪日外国人は今は制限付きですが、6月以降規制が緩和されるというニュースを最近よく耳にしますね。いよいよコロナ禍も終わりに近づいているのでしょうか。
最近、街中で外国語を話す人を聞くようになったのは私だけでしょうか?日本で働いている人、住んでいる人かもしれませんが。
宿泊数
延べ宿泊数(日本人)(2022年1月~3月)
2019年同月比 |
2021年同月比 |
||
2,822万人泊 | |||
2,307万人泊 | |||
3,304万人泊 |
旅行者数同様、2月の宿泊数も少なかったようですが、2019年に比べて約3割減
にとどまりました。
延べ宿泊数(外国人)(2022年1月~3月)
2019年同月比 |
2021年同月比 |
||
22万人泊 | |||
21万人泊 | |||
34万人泊 |
ちょっとずつ増えている印象です。これから外国人の宿泊数も徐々に伸びてくるのかもしれませんね(*^_^*)
消費額
日本人国内旅行消費額(2021年10月~12月)※速報 %は2019年比
宿泊 | 日帰り |
---|---|
1兆7,008億円
(2019年同期比 ▲47.6% 2021年同期比 +34.9%) |
5,024億円 (2019年同期比 ▲47.8% 2021年同期比 +37.0%) |
(2019年同期比 ▲47.7% 2021年同期比 +35.4%) |
消費額は2019年に比べて4割以上の減でした。
何度も言っていますが、消費額は産業が活性しているか、また観光産業の規模の指針になります。いかにお金を落としてもらえるか、旅行者数を増やすことも大切ですが、ひとりあたりの消費額を大きくする工夫も続けていきたいものです。
訪日外国人消費額(2022年1月~3月)※試算値
以前の記事でもお伝えした通り、2021年10月〜12月より外国人の消費額の調査を再開しました。調査対象や方法が今までとは異なるため伸び率はありません。
これからどうなっていくか注視していきたいです。
【参考にしたサイト】
訪日外客統計(報道発表資料)|統計・データ|日本政府観光局(JNTO)
宿泊旅行統計調査 | 統計情報 | 統計情報・白書 | 観光庁
旅行・観光消費動向調査 | 統計情報 | 統計情報・白書 | 観光庁
訪日外国人消費動向調査 | 統計情報 | 統計情報・白書 | 観光庁
まとめ
いかがでしたか?
2022年1月から3月は全体として2021年よりは増えたものの、コロナ禍前である2019年より約半分という結果でした。
この記事を書いている2022年5月現在、6月以降の入国規制緩和や地域割引延長など明るいニュースが入ってきており、観光産業としてはいよいよ本格的に再始動するな、と思っているところです。
これまで水面下で準備してきたことを発揮するときが来ます。
これまでやりたくてもできなかったキャンペーンや誘客に向けての取り組みなどできる時代がやってきます。
2022年1月〜3月の観光産業の統計が最底辺となり、ここからは上がっていくのみ、となることを願ってます。