みなさん、こんにちは。
2020年ももうすぐ終わりですね。
観光庁等より発表されてから少し時間が空いてしまいましたが、2020年の夏から秋にかけての統計情報について発表したいと思います。
一年を振り返りたくなるこの季節にぜひご自身の生活とともに2020年を振り返ってみてください。
当ブログの統計情報について
以前の記事でもお伝えしましたが、当ブログでは
旅行者数、宿泊数、消費額
の統計情報を取り上げています。
(以前の記事)
●2019年と2020年1~3月の統計情報はこちら
●2020年4~6月の統計情報はこちら
2020年7月以降の統計情報
今回発表する情報は4月~6月の確報値と2020年7月以降の速報値です。
旅行者数
まずは旅行者数。
日本人国内延べ旅行者数(カッコ内は前年同期比)
(2020年4月~6月)※確報〈前回の記事では速報〉
宿泊 | 日帰り |
---|---|
1,597万人(▲80.9%) | 2,095万人(▲74.0%) |
月別では4月が▲81.1%、5月が▲84.2%、6月が▲64.4%
(2020年7月~9月)※速報
宿泊 | 日帰り |
---|---|
4,620万人(▲51.4%) | 3,953万人(▲46.8%) |
月別では7月が▲53.4%、8月が▲55.8%、9月が▲37.3%
あなたの行動と比べていかがですか?
お盆や夏休みの遠出は我慢したけど、9月下旬の連休は少しお出かけしたといった印象でしょうか。
また7月下旬からGoToトラベルキャンペーンが始まったことも影響しているでしょう。7月・8月には昨年の半分、9月には昨年の6割以上の旅行者がいて、9月までは回復基調にあるようですね。
訪日外国人数
(2020年6
2,565人 |
▲99.9% |
|
3,782人 | ▲99.9% | |
8,658人 |
▲99.7% |
|
13,684人 | ▲99.4% | |
27,400人 | ▲98.9% | |
56,700人 | ▲97.7% |
人数を見ると数字が小さいから8月以降どんどん回復しているように見えますが、前年比は依然として▲97.7%。
しかもこの入国者数は留学生や技能実習生などが大半です。というのも外国から受け入れ規制を緩和しましたが留学生や帰国者など限定した緩和だったからです。また海外では日本以上に渡航制限が続いています。厳しい外出制限がされている国もあります。
インバウンドが回復するにはまだまだ時間がかかりそうですね。
宿泊数
延べ宿泊数(日本人)
(2020年7月~10月)
2,135万人泊 |
▲47.9% |
|
2,593万人泊 | ▲51.8% | |
2,584万人泊 | ▲36.2% | |
3,296万人泊 | ▲17.2% |
先ほどの旅行者数の統計情報は、まだ9月までの情報しか発表されていませんが、宿泊者数は10月の速報値が発表されています。
10月の数字を見ると一目瞭然。
10月はGoToトラベルキャンペーンが全都道府県対象となった月でした。
みなさんもこの頃から旅行の後ろめたさが減ったのではないでしょうか。
延べ宿泊数(外国人)
(2020年7月~10月)
23万人泊 |
▲97.9% |
|
22万人泊 |
▲97.7% |
|
19万人泊 | ▲97.8% | |
28万人泊 |
▲97.3% |
先述したとおり海外からの受け入れは依然として規制しています。
消費額
日本人国内旅行消費額
(2020年7月~9月)
宿泊(前年同期比) | 日帰り(前年同期比) |
---|---|
2兆2,799億円(▲58.0%) | 6,442億円(▲48.9%) |
これも月別に見てみると
7月が▲53.4%、8月が▲55.8%、9月が▲37.3%です。
旅行者数よりも回復が緩やかということは、
「久しぶりの旅行だから宿泊も食事も奮発しよう!」とはならないのですね。
それとも「遠出するより近場での旅行を楽しもう」
ということでしょうか。
この消費額には宿泊費、交通費、食事代などが含まれますのでいろんなことが想像できます。
訪日外国人消費額
2020年4月~9月の調査は中止だそうです。
【参考にしたサイト】
訪日外客統計(報道発表資料)|統計・データ|日本政府観光局(JNTO)
宿泊旅行統計調査 | 統計情報 | 統計情報・白書 | 観光庁
旅行・観光消費動向調査 | 統計情報 | 統計情報・白書 | 観光庁
訪日外国人消費動向調査 | 統計情報 | 統計情報・白書 | 観光庁
回復基調に見える足元需要もすべては・・・
この統計情報を見てわかるとおり、新型コロナウイルスの第2波が落ち着いた頃から旅行者数はだんだん増えました。そして11月中旬頃から、みなさんご存知のとおり第3波が襲来し一部の地域で医療体制が逼迫し始めました。それに伴い旅行需要は徐々に落ち込み始めました。今また旅行することが後ろめたい空気になってきましたね。(2020年秋から冬の詳しい統計情報については発表されたらまた更新しますね。)
つまり回復基調に見える足元需要もすべては感染状況次第です。
そう、この観光産業の統計情報も感染症が拡大すれば需要は落ち込み、拡大が落ち着けば需要が回復する。
かくゆう私も4月から8月は旅行をはじめあらゆる予定をキャンセルしました。ひたすら家にいたよ。そして9月下旬あたりから近場に日帰りでお出かけし、10月にはちょっとドキドキしながら宿泊の旅行に出かけました。まさに統計通り(^_^;)
みなさんはどうでしたか?
「感染状況に呼応した観光産業の統計情報」ということはみなさん感染状況をはじめ世の中の状況を見て自分の行動を考えている、ということは言えそうですね。みんなけっこうえらいなー。
2020年はそろそろ終わろうとしていますが、
今年のこの大変な状況は2021年になってもすぐに収まるわけではありません。感染状況の数字ばかり毎日見ていると心が疲れてしまいますが、
状況に応じた個人の行動が求められていると思います。
そして何より大事なのは、何度も言っていますが、
移動するとき、出かけるとき、誰かと何かをするとき
感染症拡大防止のための行動を必ずしましょう。
あなたとあなたの大切な人
そして世界中の人を守るために。
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