みなさんは最近旅行のガイドブックって買いますか?最近あまり買わないなーって思ってたんですが、先日ガイドブックを見ながら旅をしている親子を見かけ、なんだかほのぼのした気持ちになりました^_^
そこで本日は“持ってたらガイドブックになりそう!”と思った本をご紹介したいと思います。
ご紹介する本
『トップ通訳ガイドが伝える 京都案内の極意』
京都の通訳ガイドさんがご自身の経験をもとに書いた本です。
読んでみて私は
今まで神社やお寺といった観光スポットをじっくり見てこなかったなーと感じました。
ぼーっとただ歩いて、パシャパシャ写真撮って満足していたなということに気付かされる本でした。この本に書いてあることを知っているともっと観光するのが楽しくなるだろうな。
筆者について
今日ご紹介する本の著者は、本の題名に「トップ通訳ガイド」とつけちゃうくらい人気の通訳ガイド、杉原利朗さんです。自作のパネルなど小道具を使ってガイドをされるそうです。そういうガイド楽しそうですね(´∀`)杉原利朗さんは全日本通訳案内士連盟の理事や京都おもてなし大使を務められたこともある方です。
みなさんは通訳ガイドって興味ありますか?日本の良さを外国の方に直接お伝えできる仕事ですね。喜んでもらえたときの嬉しさはひとしおだろうな。今は資格がなくても有償で通訳ガイドはできますが、国家資格の「通訳案内士」という資格を持っていると信頼度が断然違う。それだけ「通訳案内士」という資格を取得するのは難しいんです。語学だけでなく歴史や文化など様々な知識が求められます。
身につけるべき知識が書いてある本は世の中にたくさんあるけど、その知識をどのように伝えると喜ばれるか、そこまで書いてあるのがこの本です。詳しくは後述します。
(通訳案内士について書いた記事)
内容
この本はまず、ガイドの仕方から下見をするときのポイント、ガイドに必要な知識の勉強方法までガイドの基礎知識について書いてあります。
そして本の大半は、京都の観光スポット紹介。
●おさえておきたい!定番スポット 11箇所
●とっておき!プロガイドのおすすめスポット 6箇所
これが京都好きのDDには実におもしろかった!では早速ご紹介します。
おすすめポイント
それぞれの観光スポットには、【ガイドポイント】【周辺スポット】【ベストフォトスポット】が書いてあります。
神社お寺好きにおすすめ
【ガイドポイント】
この本で紹介されている観光スポットははっきり言って定番のところばかり。しかしこの【ガイドポイント】に書かれていることがとにかく深い。だから読んでると行ったことある場所でも「え、そんな奥に建物あったっけ?」「へぇー、あの門にはそんな意味があるんだぁ」と思うことがいっぱいなんです。
例えば、密教系の寺院や禅寺と民衆のためのお寺だと五重塔があるお寺と民衆が集まる建物があるお寺、といった感じで建物の違いがあるそうです。そんなに深く考えながら今までお寺を見てなかったよ(^_^;)外国でいうところの教会と修道院の違いみたいな。(なるほどねφ(・ω・`))
このようにその神社やお寺がなんのために誰のために建てられたのかという起源についてわかりやすくそして詳しく書いてあります。二条城は「徳川家のイベントホール」、仁和寺は「ミニチュア平安京」「寺というより住居」など。起源をきちんと知っているからこそこのようにわかりやすい表現ができるんですね。ガイドをする上で必要な知識だと思いますが、普通に私達日本人が観光するときもこういう知識を知っていればより楽しめますね。
京都好きにおすすめ
【周辺スポット】
それぞれの観光スポットには、その場所への行き方とともに一緒に回るといい【周辺スポット】の紹介もあります。京都観光の計画を立てる時に便利そう!
またそれぞれの観光スポットには境内図が掲載されているので先ほどの【ガイドポイント】と合わせて見ると建物の意味もわかるし、この本を片手にその場所をじっくり観光したくなります。
というわけでDDは京都にまた行ってみたくなってきちゃいました(^_^;)
写真好きにおすすめ
【ベストフォトスポット】
観光スポット紹介にはそれぞれ【ベストフォトスポット】がいくつか紹介されています。しかもとても具体的で、「ここに立って、こっちを向いてこの方向で写真を撮るといい写真が撮れる」といった感じ。ありそうでなかったガイドさんならではのポイントですね。実際にガイドをしていた時にお客様が喜んでいらっしゃるのを目の当たりしていますから説得力があります。
さらにこの【ベストフォトスポット】は先程紹介した各観光スポットの境内図にも図示されているんです。これはやっぱりこの本片手に観光したくなります(´∀`)
通訳ガイドに興味がある人におすすめ
なるほど、たしかにって思ったのはお客様の出身国によって説明の仕方を変えているということ。
「この建物はアメリカでいう〇〇です」とか
「京都の『五山の送り火』はメキシコでいう『死者の日』のようなものです」とか。
日本人にはわからないけど外国人には伝わりやすいんてすって。それってつまり外国のことも知らないと説明できない┐(´ー`)┌ 通訳ガイドって奥深いなってつくづく思いますですね。
逆に日本人ならたいてい知っていることは説明が必要です。例えばたいていの日本人は徳川家康くらい知ってるけど、外国人だとそうはいかないので説明する。だけど、そこで「イエヤス トクガワー」と言うより「徳川の初代の人」くらいがちょうどよくて「イエヤス トクガワー」だと逆に混乱させちゃうんですって。
固有名詞は極力使わず、お客様の国の固有名詞はどんどん使うと伝わりやすいということです。
そういう説明より外国の方は日本の風習とか宗教観とかそういう文化を知りたがっているので、それらを織り交ぜて説明していく。この辺が日本人向けガイドと通訳ガイドの異なるところですね。
この本には
・ガイドしている時にこんな質問されたことがあります
・外国の方はこんなことに興味があります
・このルートでガイドすると喜ばれます
ということが随所に書いてあり、通訳ガイドの仕事がどんな仕事なのか垣間見える本でした。通訳ガイドやってみたいな、どんな仕事だろうと思っている方にもおすすめできる本です。
まとめ
今日ご紹介したこの本は
通訳ガイドさんがガイドするときに知っておいたほうがいいことがたくさん書いてありますが、とにかく内容が深いので日本人でも普通に観光するときのガイドブックとしても使える本でした。この建物がなぜ建てられたのか歴史を知ることで観光するのがより一層楽しくなりそうです。日本の風習とか年間行事とかいまさら聞けないようなことも書いてるのでその点も便利です。
何度も書いていますがこの本を片手に観光したくなります。
こういう本、他の地域でもあったらいいなぁ
というより、この本に書かれているような視点で観光してみたら新しい日本の魅力に出会えそうです。
そんなことを考えながら・・・本日はこの辺で。
最後まで読んでいただきありがとうございました~